豊橋市草間町I様邸 門扉修繕工事

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豊橋市草間町I様邸 門扉修繕工事

2020/07/10

~伝統工法でよみがえる建物~

こんにちは、40歳を過ぎてから、老眼とお腹周りが急に気になりだした大林広己です( ̄▽ ̄)豊橋市草間町のI様邸にて、木製門扉の修繕を行いました。業者様からのご紹介により、ご依頼をいただきました。
 I様邸の門扉は築45年で、現在の場所に移設されてから17年ほどになります。お住いの宅地を切り分ける際に撤去され、処分予定で保管されていたものを、お家を建てられた大工さんが、「いいものだから処分するのはもったいない!」と移設されたものだそうです。

 I様のお悩みは、柱の根元が腐って強風時に建物全体がグラグラ揺れることでした。柱そのものを取り換えるのが困難であったので、腐っている柱の根元をつないで交換しました。新たにつないだ部分がいずれ腐ったとしても、また交換できるように継手を設けました。そして、今後の地震、強風に備えて控え柱を設けました。

※継手とは・・・柱や梁など長手方向のつなぎ目を釘やボルトを使用しないでつなぐ伝統工法で、様々なつなぎ方、形があります。その中でも今回は『金輪継ぎ・込み栓打ち(かなわつぎ・こみせんうち』という継手でつなぎました。これは同じ形の両部材の口にT字型の目違いをつけて組み合わせ、栓を差して固定するものです。伝統的継手の中でも強固なものの一つで、あらゆる方向に強度が得られます。

I様には大変喜んでもらうことができました。
I様の建物に対する想いは、「古くなってしまったから取り壊す」…ではなく
「より長持ちするように、この建物をなんとかしてほしい」…という想いでした。

世間一般的に、古い建物は建て替えてしまえばいい、という考えの多い中で、
可能なかぎり、I様の気持ちに応える仕事がしたいと考えました。
社長も私も大工見習い時代は、昔ながらの伝統和風建築の修行をしてきました。
伝統的な木組みの技術を現代に合う形で残したい…継承していきたい…
そんな想いで、日々お仕事をせていただいています。
今、新築工事というと、柱や梁など工場生産のプレカット工法が主流ですが
現場に合わせて手刻みする、このような機会をいただき、ありがとうございました(^-^)

 

建築ミニ知識 継手について

 「日本の木造住宅では、「継手(つぎて)」と「仕口(しぐち)」という匠の技が、建物の構造体で使われています。日本の建築物に伝統的に使用されてきた手法ですが、継手や仕口は世界からも注目されています。

~木造建築(木造住宅)における継手と仕口とは?~

 木造建築における継手と仕口の歴史は古く、その技術は平安時代から始まったとも言われています。
継手は、しっかりと計算し切り込みが入れられた木材と木材とをつなぎ合わせ、長さを出す手法です。
木材はできるだけ一本ものを使いますが、長さが足りないときにこの手法を取り入れる形になります。
仕口は、継手同様しっかりと計算されたうえ、切り込みが入れられた木材を直角もしくは角度をつけてつなぎ合わせる手法です。
 使用する木材によって性質は異なり、その性質を見越して切り込みを入れることは、まさに匠の技とも言えます。
 継手と仕口は、性質の異なる木材を一体化させることで、建物への衝撃を分散します。そのため、強度があることが特徴でもあります。
 さらには、経年変化によって劣化してしまった部分の木材に代わり、新しい木材を組み込むことができるのです。
 つまり、建て直しなどをせず、劣化した部分のみを直しながら長期間にわたって建物を保持させることができる技術とも言えます。また、継手や仕口は種類が多いのも特徴の一つです。
どうやって切り込みを入れるのか?打ち込んではめるのに、どうしてくっつくのか?本当に不思議ですよね。職人の技ってすごい!!

 

 

 

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